冬の花々は儚くも恐ろしい

枇杷の小枝を手に自ら鬼と化す娘。
自らの生に込められた美醜を白侘助に込め、贄として差し出す女。
紅梅の枝を手折られた山神の流行り病は、遠い昔の御伽噺ではない。
花々は彩る。残酷ながらも美しい物語を。
読み終えた後、その花の残り香を嗅ぐだろう。

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