学校が終わり家に入ると母親がキッチンで泣いていた。「アイさえ居なければね…私は今頃幸せに…」母親が私の前で泣き崩れる。これもいつもの事。父親が癇癪を起こしたあとは決まって母親が泣きながら私に全ての不満をぶつける。せっかく眠れていたのになと内心面倒くさく思いながらも母親の話を聞く。私が生まれたことが罪だから。元から望まれない子供なんだ。両親の出会いはパチンコ屋。2人とも毎日店閉めの時間までパチンコをしていたところ、仲良くなってからのデキ婚だ。しかも、私を妊娠していると分かったのは、母親が借金におわれて自己破産した数日後だったらしい。流産できる期間もすぎていて、母方の祖母が産むしかないのだからと金を出してくれたそうだ。外面だけは気にする両親なので、児童相談所に預けたり、私を捨てたりする選択肢は無かったようだった。だったら溺死でもさせて事故として処理すれば良かったのにと思ったが、父親にとって私は周りから金を出させるために便利な道具なのだろう。何度も父親から解放されるために夜逃げしようと母親に言われていたが、私自身が友達と離れたくなかったため、拒否していた。それに、夜逃げした所でヒステリックな母親と2人で暮らすのは不可能だ。はやく母親の話が終わらないかなと思っていると、リクからメッセージが入っていた。「はやく来い」なんとか母親をなだめて、友達とランニングする約束をしていると嘘をつき玄関へ向かった。後ろから「あんたもあいつも事故って死んでくれればいいのに」と聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう。涙を堪えながら大山公園へ向かった。

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大山公園 @kqrln

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