概要
機関銃座の兵士が描き続けたもの。それは目の前に広がる鉄条網だった
機関銃座。鉄条網。引き金。
繰り返される日々の中で、兵士は描き続けた。
敵兵のポケットから回収したボールペンで。
白いノートを埋め尽くす、黒い鉄条網の絵。
「これからは、もっと優しい絵を」
その願いが叶うことはなかった。
残されたのは、ノートと、大量のボールペンと――
最後のページに震える線で描かれた、一匹の犬。
繰り返される日々の中で、兵士は描き続けた。
敵兵のポケットから回収したボールペンで。
白いノートを埋め尽くす、黒い鉄条網の絵。
「これからは、もっと優しい絵を」
その願いが叶うことはなかった。
残されたのは、ノートと、大量のボールペンと――
最後のページに震える線で描かれた、一匹の犬。
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