どんな絶望からも立ち上がれる、『希望』という名の種を蒔く者

 あたたかく、前向きな気持ちになれる作品でした。

 舞台は、戦争によって荒廃してしまった町の中。全てを失ってしまった後、少年は瓦礫まみれの土地の中で「不思議な存在」を目にする。

 どうやら、種のようなものを蒔いている。何をしているのかと聞くと、「希望と幸せの種」を蒔いているという。

 その言葉の通り、夜が明けた後に人々には変化が起きて……。

 男の正体は不明だけれど、きっと何かの「良いモノ」なのだろうと感じられる。
 どんなに酷い状況に追い込まれても、人々は絶望することなく『復興』という言葉を信じてまた立ち上がる。そんな人間の強さや尊さが感じられ、自然と前向きな気持ちになれました。

 そして、そんな人間たちをひそかに応援し、後押ししてくれる存在がいる。世界がそんな優しいものだと感じられることが、何より心をあたたかくしてくれます。

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