とにかく最初から最後までノンストップで転がり続けます。
これはまさにヒットメドレーと言っていいのではないでしょうか。
矢継ぎ早に登場する美少女キャラクターの数々、彼女たちが活躍する斜め上を行くストーリー展開、サビだけをつなげていくような豪華な楽しい作品です。
もちろん文章が読みやすいのはもちろんなのですが、その中でも主人公のボヤキのフックがまたすごいんです。
油断しているとあちこちに仕掛けられた笑いの爆弾に殺されます。
書籍化されているこの作品、さすがだなぁと感心することが多々ありすぎて、なにから書いてよいやらです。
とにかく読んでいて楽しい作品、読み終わって面白かったと思える作品でもあります。
ぜひ読んでみてください!
ちなみに番外編まできっちりと面白いです。
ファンタジーに現代文化を取り込んだ作品は数あれど、こうしてカラオケをフィーチャーした作品はそう見かけないのではないでしょうか。
しかも主人公は過去のトラウマから大のカラオケ嫌いという事で、徹底してカラオケで歌わないように、持てる力を尽くして逃げる手段を講じる。
その上そこに絡んでくるは様々なタイプの美少女で、うらやましい状況になっているのに、カラオケのせいで当の本人は迷惑被る状態。
おかげで難聴のふりをしたり、力を無駄遣いしてごまかしたりと、残念な方向に主人公力を発揮しています。だがそれがいい。
とはいえ根底には王道のヒロイックファンタジーがあるので、魔王による世界の危機が迫っていて、先が気になる状況。
果たして主人公はカラオケから逃げながら世界の平和を取り戻せるのか、要注目です。
おもしろいです。
カラオケが嫌いで勇者になるという設定で、どんな話が出来上がるのだろうと思って読みはじめると、気づけば最後まで読んでいました。
カラオケ嫌いという設定を活かした、楽しくリズミカルな筆致で描かれる話の数々はスルスルと読むことができます。
主人公も魅力的ですが、ヒロイン達も皆個性的で可愛らしいキャラばかり。『キャラクターを読ませる』と表現するべき感覚にさせる表現力は圧巻です。
ぼくは特に二人目のベタボレのお嬢様系ヒロインが好きでした。
これから、カラオケ好きなヒロイン同士の絡みなども見られることを楽しみにしています。