薄暗く、湿ったダンジョンに篭もった、血と臓物、死と暗闇の匂いがする。無駄な部分を削ぎ落とし、想像力を喚起させる文章力も圧倒的。かつてウィザードリィにハマったおっさん連中なら間違いなく即死する、そ…続きを読む
蝉川先生の作品は本作と異世界居酒屋「のぶ」しか読んでいないが、これまたさじ加減が絶妙であるとしか言えない。何のさじ加減かと言えば、”ほのめかし”である。架空の世界を舞台としていながら、その設定はすん…続きを読む
迷宮奴隷の少年。仲間を失った冒険者の少女脱出できなければ長くは生きられない。襲ってくる魔物や大人たち。胃が捩れそうな状況の中なのに、淀みなく読み進められる。読者は、右に左に、上に下にと迷宮の中…続きを読む
迷宮の中で光に触れず生きて来た狗使いの少年が、ある日の少女との出会いを切っ掛けに旅立ちを決意する物語。恐らくは主人公たちの生命その他を顧みる者は皆無に近いハードなスタート地点から展開する、本来な…続きを読む
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