赤い目の青年の正体は

 恋愛×和風ファンタジー。この相乗効果で、とても目を惹かれるあらすじでした。

 赤い目をしたあやかしの鴉と、同じく赤い目をした青年の蘇芳。関係性はなんとなく想像ができますね。一度は鴉を怖がりながらも、薬師として献身的に手当をする主人公。あやかしを忌み嫌う風潮において、一歩踏み出した芯の強さが魅力的です。王道な展開に、読者をあっと驚かせるようなひとひねりを加えれば、さらに惹き込まれる作品ではないかと。

 以上の点と、文頭あけの乱れが若干気になりましたので、★ふたつ。文章はとても読みやすかったです。序盤につき、これからに期待です。