クローズド・アクアリウム

作者 朝陽遥

34

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★★★ Excellent!!!

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月面都市、蔓延る病によって、二十歳まで生きられる女性はごく僅か。
限られた命と、残された時間。出会うべくして出会った少年少女が、社会に翻弄され、葛藤し、戸惑い、泣いて、それでも毎日を懸命に生きていく姿に何度も胸を打たれました。
見出された希望の鮮やかさが、切なくも美しい物語でした。

★★★ Excellent!!!

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女性だけが罹る病。発症すれば致死率100パーセント。二十歳まで生きられる女性はほとんどいない——。

閉ざされた月面の世界で語られる物語は、ある種の絶望感を漂わせている。どれほどその人を想い愛そうとも、確実に別れはやってくる。
閉ざされた水槽のように、いずれ皆、死に絶えるのかもしれない。だがそれでも、人は誰かを愛さずにはいられないのだ。

「希望を持って死んでいける」——その言葉が、強く胸を刺す。
出口のない水槽のようなディストピアは、一見すると美しいもののように映る。だが、そこに描かれたそれぞれの生き様や家族に向けられた想いは、ただの作り物というには痛々しく、あまりにも切ない。

いつか、誰かが閉ざされた水槽を壊すこと。
それが唯一、絶望的な世界にもたらされた希望。たとえどれほど時間がかかろうとも、いつか希望を現実にと願い続ける。

この作品に、ご都合主義的な『幸せ』は訪れない。
だからこそ、積み重ねられた一瞬が愛おしくなる。鮮やかな痛みと悲しいまでも切なさ、そして限りない愛情を感じさせてくれる作品だった。

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★★★ Excellent!!!

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この世界において男と女が生活を共にすることはほとんどない。親が子の成長を見届けることも。子どもは大人の思惑を知らず、異性の存在を身近に感じることもない。それでも短い間に伴侶との愛を深め、子を慈しむ。こんな世界でも人は誰かを愛さずにはいられないということが、ひどく切ない。

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