非現実の擬似体験こそがエンタメの神髄だと思う。
その点、本作品は非常にリアルで(実際に現実だし)、描写が細かい。知っていそうで知らない業界用語も溢れていて、少しも飽きない。
でも、自衛隊員の日常なんだよな。
日常生活を語っているので、ホンワカした雰囲気の作品です。そこはかとなくサラリーマン社会の悲哀と同じ臭いが漂うんですよね。居酒屋談義を聞いているようで、心が温かくなります。
とは言え、東日本大震災の時、多数の国籍不明機が飛んで来てた事を初めて知る。自衛隊が災害救助と国防の両睨みで対応してた事も初めて知りました。作者を始め、自衛隊の方々には頭が下がる。彼らのお陰で我々が平穏な日常を送れている事を再認識するでしょう。
面白いので、フォローを外さずにおきます。
自衛隊には文才の有る人材が多いのか、カクヨムでもチラホラ見かけます。私の読んだ中では、かいしげる氏を御紹介します。現役じゃなく、OBみたい。
特異な職業に就かれた方の作品には面白いものが多く、長期航海の船に賄い婦として乗り込んだ方の作品も面白かったです。確か「船乗りの嫁」と言うタイトルでしたが、改めて検索すると既に脱会した模様。
カクヨム界では一期一会を大事にせねばなりませんね。
災害や式典などの姿しかわからない・見えない人々のリアルな日常がわかりやすく・おもしろく描かれていて、知らない世界なのに情景が想像できるリアル感のある物語で、一気に引き込まれてしまいました。
自衛隊という組織を一般人が理解する指南書です。
おばけの話の上下関係や代休の日の朝ごはんの食べる速さなど、他の職場でもあるあると思ったり、総火演での自衛隊員にとっても非日常な様子などが意外だったり、日常の一コマ一コマが人間味があり、でも自衛隊・国防人である特殊な人々の日常がおもいしろいです。
今、陸海空で、空上げやカレーなど独自のレシピやメニューを公開しているので、食堂のメニューを重点に聞いてみたいです。
メニューによって士気があがったりさがったりするのか?
食べ盛りの隊員達の食の一コマが見たいです。
私も20年前は陸自に在席していた経験もあり、楽しく拝読させて頂きました。
似たような境遇だったり知らない事もあったりと、
「そうそう。たこつぼ掘ったなー」
「東富士って、えげつない所なのな」
と、ひとりで爆笑したり頷いたり、百面相して読ませて頂きました。
追加でアドバイスをすると、自衛隊特有の言葉遣いや専門用語が出てくるので、人によっては読みにくく感じるやも。その解説も入れてくれると、なかなかの良記事になると思います。
末端の自衛隊員の日常を描く良い文章なので、他の方々にも是非読んで頂きたいです。防衛費がいくらかかっても、末端なんてこんな地味なんだ、って分かって頂けるかと。
陸上自衛隊普通科――いわゆる歩兵のみなさんの生活を書き綴ったエッセイがこれ。
おもしろいのはこれ、一人称のドラマ仕立てになってるんです。
一般的な物語みたいに読み進められるので、それもおもしろいんですけど……
さすが、内の人ならではの情報と叙情が深い!
圧倒的な「こんなときにこんなとこで俺たちなにしてんだろ」感がね、シニカルな笑いを誘うわけですよ。
ひとつところに押し詰まって訓練に明け暮れる男たちのエレジー(哀歌)、おつかれさまですとしか言い様なし。
そして見所はなんといっても20話から始まる総合火力演習です!
自衛隊好きにはたまらない一大イベントを内から描いてるんです。準備から始まって本番に至るバタバタなライヴ感!
自衛隊関係くわしくなくても、思わず手を握っちゃうカタルシスがあります。
哀愁あり、笑いあり、華(火花ですけど)あり。リアルの重みもしっかり感じられる国防男子の物語です。
(笑っちゃう? 笑わせられちゃう?コメディ4選/文=髙橋 剛)