ちょっと前から好きでした♡

 まるで蜘蛛の糸にからめとられるように外堀から内堀を埋めていかれ、身動きできなくなっていく主人公。
 良識のある彼の冷静なツッコミの心理描写が最高に面白い。
 でも、恋愛に対して打算と妥協で諦観しているヒロインに、それでいいのかと読者としてはツッコミたくなる。きゅん、は? と。

 それでもヒロインのむちゃぶりとそれに巻き込まれる主人公が面白く読み進めていくと……。
 黒幕から芋づる式に出てくる事実。次々に明かされる真実には、ミステリーをよんでいるかのように驚かされました。
 ”彼女”の真実も。
 散りばめられたパズル、パラドックスを紐解いていくなかで、ストーリーが大展開。ここからそう来るのか~!

 もうもう、いろんなモノが詰めこまれた、最高の作品です。
 ご一読あれ。

 最終話での「ちょっと前からすきでした」がツボにはまりました(笑)

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