明確な動機付け

異世界に飛ぶ話は、割と主人公が薄っぺらいことが多いです。それは主人公の過去が深く描写されておらず、意思決定の動機が軽そうに見られるからです。
その点、この作品では主人公の心に大きな経験値を得た瞬間の話を踏まえてから物語を進行しているので、この人物はこういう人物なんだ。こんな時にこんな風に思ってそれが動機となって行動しているんだ。と読者が主人公に対する理解をもって読み進めることができています。
よって主人公像がはっきりとしているぶん、薄っぺらさがなく快適に読み進めることができます。
唐突に羨ましいことがいきなり起こることも無く、反感を覚えさせないところもよくできているとおもいます。

万人にお勧めしたい作品となっています。

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