映画を観ているようでした

序章を読み始めてからすぐに物語の雰囲気に飲み込まれ、まるでその映像でも見ているかのように丁寧にその様子が描かれていてよかったです。すぅっと浸透するように物語に引き込まれます。
女性と少女のやりとり。死ぬのではなく、眠る。でも、目覚めた時には自分のことを知っている人はいない。という話を女性が少女にしているのですが、なんと切ないのだろうと思いました。
一章。話は序章と時の流れが違っており、今度は高校生の男の子の視点から始まります。不思議な夢を見るところから始まるのですが、これがまた切ない雰囲気で、やはり映画を観ているかのような錯覚に陥るような丁寧な描写でした。
高校に入学したばかりの彼は、もやもやした気持ち、何かが足りないような違和感を感じている、という部分から、ここから何か起こるのでは、と期待させられました。
そして、幼馴染の少女との学校帰り。二人は知っている、いつも通る場所なのに、彼ら以外に誰もいないという不思議な場所に入ってしまいます。この辺りから「こ、これは・・・!?」と先の展開に期待が高まり、それは期待以上でした!
あまりあれこれ書くとネタバレになりかねないのでこの辺で・・・。続きが非常に楽しみです!

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