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概要
彼を見るたび、花びらが降った。だから彼女は、彼の国を落とした。
花と風と陽だまりを司る半神でありながら、ローズは誰の役にも立てずにいた。無力な自分に価値を見出せない日々の中、15歳のあの日見た、隣国クローズガイア王・トーレの悲しげな横顔が忘れられない。政略結婚の相手として彼の名が挙がったとき、ローズは迷わず動き出す。彼を支えたい。役に立ちたい。
手段のはずだった政略結婚は、ローズにとって、いつしか譲れない願いになっていた。
――十七歳、彼の国を、落とした。
手段のはずだった政略結婚は、ローズにとって、いつしか譲れない願いになっていた。
――十七歳、彼の国を、落とした。
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