概要
強さは結構。負け方だけ伺います
「不死身の俺に、勝てるわけがないだろう」
七度首を刎ねられて七度笑った辺境伯は、八度目の見世物に村の少年を選んだ。
王都から来た討伐査定官オルソは、剣も抜かずに言う。
「強さは結構。負け方だけ伺います」
この世界の〈力〉には、神が一つずつ〈負け方〉を刻んでいる。
不死者は預けた死を返されると死に、無敗の騎士は助命した相手にだけ敗れ、予言官は自分の予言が外れた瞬間に視えなくなる。
本人にも読めないその一行を、オルソだけが読める。
誰もが「事務屋が殺される」と言う相手の前に淡々と立ち、毎回、相手自身の口で条件を踏ませて、世界に処理させる。
査定帳に書くのは一行だけ。討伐、成立。報酬は、願い主へ。
――ただし一人だけ、負け方が黒く塗り潰されて読めない男がいた。
七度首を刎ねられて七度笑った辺境伯は、八度目の見世物に村の少年を選んだ。
王都から来た討伐査定官オルソは、剣も抜かずに言う。
「強さは結構。負け方だけ伺います」
この世界の〈力〉には、神が一つずつ〈負け方〉を刻んでいる。
不死者は預けた死を返されると死に、無敗の騎士は助命した相手にだけ敗れ、予言官は自分の予言が外れた瞬間に視えなくなる。
本人にも読めないその一行を、オルソだけが読める。
誰もが「事務屋が殺される」と言う相手の前に淡々と立ち、毎回、相手自身の口で条件を踏ませて、世界に処理させる。
査定帳に書くのは一行だけ。討伐、成立。報酬は、願い主へ。
――ただし一人だけ、負け方が黒く塗り潰されて読めない男がいた。
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