概要
営業成績――つまり、数字である。
数字を積めば家は栄え、失敗すれば領地も家名も失う。
――なんだ。前世と同じじゃん。
過労の末に営業車で事故に遭ったメガバンク行員のあたしは、没落寸前の男爵令嬢シャルロットに転生していた。
あたしの武器は、前世で叩き込まれた銀行員の知識と、理不尽なノルマにも折れなかった営業根性だけ。
飛び込み営業、新規融資、借り換え、企業買収、事業再生――。
生まれも育ちも完璧な才女カトリーヌと競い、ときに手を組んで、地方の小さな案件から王都の大商い、やがて本部を揺るがす大型案件へ。
だが待っているのは、朝から見込み案件を詰められる材料会議――通称「一番搾り」や、どれほど数字を積み上げても、期が変わればすべ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!戦えシャルロット。頂点を目指して!
朝八時から夜十時までの十四時間勤務。
西船橋の独身寮から立川支店まで、往復三時間半。
駅前の富士乃屋で牛丼を掻き込む。
大浴場の湯も抜かれていて、シャワーを浴びるだけ。
朝はカフェイン錠で身体を叩き起こし、夜はタフゼロ。アルコール度数九パーセントの缶チューハイを流し込んで気絶する。
五時間経ったら起きて、また支店へ。
そんな主人公が異世界へ。
幸せになってくれ!!いい世界へ!!
.....と思いきや、転生先は没落男爵家のご令嬢.....。目覚めた翌日からもうフル稼働の主人公シャルロットとてもパワフルです!
銀商のお仕事がとてもリアルで、こんな仕事あたしには絶対できない😇って思いなが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!乙女が天秤にかけるのは、金貨と――
前世で銀行員であった転生令嬢が、難問と向き合いながら、己の道を選び取っていくストーリーです。
チート能力や魔法などありません。
ヒロインであるシャルロットの武器は、前世で積み上げた経験と知識。それを生かし思考し続ける頭脳、ひたすら前へと突き進む行動力のみ。実にシンプル。
それだけに、シャルロットが問題を前にし、思い悩み、奮闘する様がリアルで、つい応援したくなります。
金融と聞くと難しそうと思う方もいらっしゃるかもしれません。私もそうです。数字にもお金の話にも疎く、ついて行けるかなと思っておりました。
しかしそれは杞憂でした。
作者様に金融業界について充分な知識があるた…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現代知識より強い武器は、足と信用と、最高の好敵手。
【知識だけでは勝てない。足と信用で道を拓く銀商物語】
異世界転生で現代の銀行知識を使い、華麗に無双する物語――と思いきや、シャルロットの仕事は驚くほど愚直です。
顧客のもとへ足を運び、人との信用をつなぎ、帳簿を一から洗い直す。専門家や仲間を巻き込み、チームで一つの商いを成立させていく。その手順は現代の銀行営業にも通じ、結果だけではなく、そこへ至る過程に説得力と面白さがあります。
金融や事業再生という難しい題材も、物語の中で一つずつ丁寧に、優しく分かりやすく描かれています。
同期のカトリーヌとの関係も大きな魅力です。ライバルのようで、バディのようで、ときには師のようでもある。互いの手腕…続きを読む - ★★★ Excellent!!!金融ファンタジーなのに、こんなにも人間くさい
「数字が人格」という題名を見たとき、もっと冷たい物語なのかなと思っていました。でも読み進めるほど、むしろ「人の価値は数字だけで決まるのだろうか」と問いかけられている気がします。
特に気になるのが、カトリーヌさんです。家柄も人脈も持っていて、主人公のシャルロットとは最初から立っている場所が違う。それなのに、ただの嫌なライバルには見えません。競いながら相手を見て、認めるところは認めているような。不思議な距離感がとても好きです。
シャルロットも、前世の知識だけで何でも解決する人ではありません。考えて、失敗して、人に助けられて、また考える。その姿を見ていると、仕事とは数字を作ることなのか、…続きを読む