概要
本日は、まだ何も始まっておりません。なにひとつ。
子供の頃持っていた冒険心を忘れた大人達と
初めて開く扉の先で何度目かの退屈に出会う君達と
幾つもの好きを集めながらも愛の味を知らない子供達へ捧げる物語
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街道沿いの町に、駆け出しの冒険者がいる。
斜面を這って薬草を集め、ギルドの受付に値をつけてもらう。
一日ぶんの重みが、革袋の底で鳴る。
串焼きが一本、五百レム。
革袋にかけた指が、そこで止まる。
街道の先には、まだ見たことのない町がいくつもある。
噂にだけ聞く土地、地図の端の誰も踏み込まない場所、見たこともない獣。
いつか、そのぜんぶをこの目で見て回りたい。
その日、受付にこう言われた。
「やっと半人前ってとこよ」
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【注意書き】
本作はフィクションです。作中に登場する人物・団体・国
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!小さな一歩の積み重ねが、冒険になる。忘れていた冒険心を呼び起こす物語。
派手な魔法や大きな事件から始まる物語ではなく、薬草を摘み、硬貨を数え、安宿で眠り、明日のために食事を工夫する。
そんな一日一日の積み重ねが、旅に出たいという主人公の願いを鮮明にしていく。
優しさだけではどうにもならない世界の現実を描きながら、それでも先へ進もうとする人の物語になっています。
子供の頃、知らない道の先に何があるのかを想像して、ただ歩いてみたくなるような、大人になると忘れてしまいがちな知らない場所を、自分の目で見たいという気持ちを思い出します。
大人には退屈に見える日々の中にも、まだ知らないことを楽しむ余地があると思わせてくれる作品です。
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