概要
1話5分。現役皮膚科医が書く、まだ存在しない病気と制度の話。
人が人にアレルギーを起こす世界。共感が数値で管理される会社。他人の痛みを代わりに感じる仕事。 ——どれも、まだ存在しない病気と制度の話です。でも、根っこは診察室で見てきたものと同じです。 1話完結・各話5分で読めます。不定期更新。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!制度が二つの言葉しか持たないとき、医師は何を書くか
第5話までを拝読しました。どの話も「まだ存在しない制度」を一つ置くだけで、診察室で見慣れた葛藤がくっきり浮かび上がる構成が見事です。第1話で、愛した相手ほど身体が拒み、関心のない相手には腫れないという仕組みが、最後に語り手自身の白い皮膚へ返ってくる結びには、思わず読み返しました。痛みの語彙を三百持つ代理人が、自分の痛みだけは「自己申告」として三週間待たされる第2話や、台帳に寛解の欄がないために完治の印を押し続ける第5話も、制度の言葉の乏しさを医師の目線で突いていて、短い中に余韻が残ります。一話五分という看板どおりの読みやすさで、続きも少しずつ読ませていただきます。