概要
「早くフェンリル様に食べてもらいたいなあ」「……ああ、次の町に行こう」
食べてもらいたい生贄少女と、絶対に食べたくない終末の獣。
これは、そんな二人が北を目指す旅の物語。
リーブは、どんなものでもほどいてしまう少女だった。
縄も、契約も、神の鎖も。
母に疎まれ、フェンリルへの生贄に選ばれたリーブは、山奥の洞窟で鎖に縛られた男と出会い、その鎖をついほどいてしまう。
けれどその男こそが、神々に縛られていた終末の獣フェンリルだった。
「フェンリル様に食べてもらえたら、私にも意味がある」
そう信じてアースガルズを目指すリーブ。
そして、正体を隠したまま彼女を守るフェンリル。
旅の先々で、リーブは神々によって世界から失われたものたちを無自覚にほどいていき、やがて世界の運命すら揺るがしていく。
生贄になるはずだった少女は、やがて「ほどく者」と呼ばれる。
そし
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- ★★★ Excellent!!!がんじがらめの世界を歩く
これは神話の序章。そして寓話でもあります。
絡まったあれこれをほどく少女リーブと終末の獣=おじさまが、ただ歩く。
そこにあるのは、たくさんの偽り・不自由・誤解。
リーブはそれらのもつれた結び目を見つけ、ほどき、還していく。そうして世界をほどいてしまう。だけどそれは神々の意思に反することで――。
生贄になるはずのリーブ。嘘をついたおじさま。
二人がたどる旅路には、冷たく乾いた風が吹いているようでした。
淡々と進む物語ですが、そこには確かな変化が読み取れます。
役立たずの少女が自分の居場所を手に入れる物語になるといいな、と今後に期待しています。
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