概要
繋いでほしかった手は、別の誰かに取られてしまった。
泣きたくない。惨めになりたくない。
だから今夜だけは、悲劇のヒロインを演じて、誰にも邪魔されずに傷ついていたかった。
そんな私の前に現れたのは、吸血鬼のような謎の美男子。
「こんばんは。君はもうボクのものです」
甘い声でそう囁く彼に、私はときめくどころか、思わず拳を叩き込んで逃げ出した。
けれど、どれだけ走っても、彼はまた現れる。
その声も、香りも、言葉の端々も、どこか誰かに似ていて――。
これは、失恋した夜に始まる、少し奇妙で、少し強引で、けれど優しい再恋の物語。
三つ目のお話は、きっと、とっておきの恋になる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!🦇失恋した夜に現れたのは王子様? いいえ、変態美男子でした👊✨
とても楽しく読める恋愛作品でした🌙
まず主人公が最高です✨
失恋したばかりで傷ついているのに🥀
妙に冷静です😆
そしてツッコミが鋭いです👊
普通ならロマンチックになりそうな場面でも、「完全に変態だ」と真顔で判断してしまうところが最高でした😂
本作は恋愛小説ですが💕
序盤はコメディ色がかなり強めです✨
仮面をつけた美男子🦇
芝居がかった台詞🎭
突然始まる謎の求愛🌹
そのすべてに主人公の拳が飛ぶ展開が面白くて笑ってしまいました👊
しかし、この作品の魅力は笑いだけではありません🌙
主人公の失恋描写がとても丁寧です🥀
好きだった人✨
信じていた相手💔
未来を考えていた…続きを読む - ★★★ Excellent!!!失恋後の傷心に奇妙にまとわせる真実
失恋したばかりの今の私――ときめく余裕も、孤独を捨てる気概もどこにもない。
悲劇のヒロインを演じて、ただ独りだけの夜を駆けていく――それだけでよかった。
そんな傷心さめやらぬ星空の下、甘い言葉で誘い込んでくる美男子が目の前に現れる。
その容姿たるや、月に映える黒マントに妖艶な仮面の施し。
まるで舞台から降りてきた芝居さながらの吸血鬼を思わせる。
しかし、ロマンスも、愛の言葉も、慰めも、何もいらなかった私は動じず、放った拳の一撃で彼から距離を取り再び駆け出していく。
しかし、彼は再度私の前に現れては愛を囁く。
その場限りのレジスタンス。
詰められていくディスタンス。
やがて収束して…続きを読む - ★★★ Excellent!!!~切ない夜が、優しい笑いに変わる物語 ~
失恋した夜、悲劇のヒロインを演じようとする主人公の前に、芝居がかった台詞を吐く謎の美男子が現れる――この設定だけでも面白いのですが、本作の本当の魅力は、彼の大げさすぎる言動と、彼女の本物の痛みとのコントラストにあると思います。あまりにふざけた告白に、思わず拳が出てしまう場面は笑えますし、何度逃げても現れる彼に対して、読者も「またか」と微笑んでしまいます。
特によかったのは、紅茶の香りや眼鏡を直す癖など、小さな手がかりから彼の正体が少しずつ見えてくる構成です。後輩くんだと分かる瞬間も、安易な驚きの仕掛けというより、「ずっとそばで見守ってくれていた人だった」という納得感のある優しい着地になって…続きを読む