概要
岐路は人生における読点。苦境に挑む時こそ、ひと呼吸。
大学で起きた悪戯事件の証言を巡り、卒業と引き換えに仲間の名前を明かすよう迫られた誠。過去に裏切りを経験して人間不信となった父の考え方に葛藤しながらも、自らの信念を貫こうとする。我が子の誠実さに心を動かされた父と共に、大学側の不当な要求に立ち向かう。苦境にあっても精神的な美しさや高い志を失わない人間のあるべき姿を描いた物語。
自主企画、純文学『泥中の蓮』への参加作品です。
https://kakuyomu.jp/user_events/2912051598732625598
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!もし私なら、この選択ができただろうか
この物語を読んでいると、人の心の奥にある「譲れないもの」が、静かに火を灯していく瞬間に立ち会ったような気持ちになります。
この物語は派手な剣や魔法が出てくるわけではありません。それなのに、気づけば息を詰めるようにページを追っていました。人が人生の岐路で何を選ぶのか。その問いが静かに、けれど鋭く胸に迫ってきます。
特に印象的だったのは、登場人物たちが皆どこか不器用なこと。正しさを求めながら迷い、傷つき、それでも前へ進もうとします。その姿は泥の中から咲く蓮のようで、美しいというより尊いと感じました。
私は読みながら、人生は選択の連続であり、人の価値は結果だけでは測れないのだと考えさ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あなたは証言台に立つとき沈黙を選べるだろうか。
ストーリーは明快です。
そして核となる問題の本質は、単なる矮小な学部長選に過ぎない。
そして変に点数稼ぎなどしなければ、猪口学部長の再選は揺るがなかっただろう。
大学法人は余程のことがなければ、変化を嫌うからである。
誠は自分の誠実さを「アイデンティティ」を守るために、同じゼミの津川と高梨の名を出さなかった。
誠は、その二人のとは特に友人でもなければ仲間ですら怪しいくらいの関係性だ。
猪口学部長は地位に固執したがために、一人の学生を理不尽に追い詰め、不正取引を提案した。
大学法人は変化を嫌う。
>「本件は悪戯とはいえ、事故にも直結する謂わば事件です」
猪口学部長は悪戯を事故に格上げ…続きを読む