このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(112文字)
主人公は家族や侍女に愛され、毎日を幸せに過ごしていると思っている。しかし読者には、彼女自身が気づいていない違和感が見えてくるという構成がなんとも……巧みですこの小説は恐ろしい。読んでいると「早く曇らせてくれ」と不穏を求めるようになってしまうのです。キュートアグレッションの一種でしょうか。無邪気が歪むところが見たくなってしまう。つまり、オススメです
優しさとして描かれる行為の違和感が少しずつ積み重なり、読者だけが異常性に気づいていく構成が見事でした。アンジェの純粋な受け止め方が切なく、エミリーとルーシーの対比も物語の緊張感を高めています。何気ない日常描写なのに終始不穏さが漂い、「救いのない物語」という冒頭の一文を強く印象づける導入でした。
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