このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(468文字)
江戸の町を歩く油売りの視点から、菜種油の美しさと、そこから生まれる食の気配を描いた短編です。このお話は短編なので、ここで詳しくは語りません。ただひとつ言うなら、読み終わるころにはきっと「この油で作ったもの、、絶対おいしい……」と思っているはずです。江戸の空気、商いの丁寧さ、美しい油、そしておいしいものに出会える予感。その全部が短い中にきゅっと詰まっています。気になった方は、ぜひ本編で味わってみてください。私はちょっと、蕎麦屋へ行ってきます。
恐ろしい男だよ……ミヤモトサン。話だけ見ると粋な天ぷら蕎麦の話である。菜種で揚げた天ぷらなんて、そんなものサクッ、カリッ、ジュワッ……もう知れ切った往生だ。今すぐ食べたい。そう思わせる巧みな文章力と魅力と魔力を持っているんだ……ミヤモトサン……!ああ、今すぐ食べたい。天ぷら……。
油を売るという言葉の意味について、小説にされたんだと推察されます。でも確かに、油によって出来上がる物のクオリティには差が出て当然ですよね。カラっと揚がる黄金の天ぷらを思うと、もう。いやあ、食欲をそそられる、けっこうな御手前で。
もっと見る