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概要
届かないはずの想いが、彼方から帰ってくる。
彼方から 第四話
「既読の向こう側」
午前零時四十分。
家の中は眠っていた。
二階の寝室。
子ども部屋。
廊下の常夜灯。
すべてが静かだった。
蓮だけが、眠れていなかった。
ベランダの手すりに肘を置き、スマホを見る。
画面には、夏帆とのトーク画面。
最後の一文。
あの夏の日のこと、ちゃんと終わらせたい。
既読の文字だけが冷たく残っている。
終わらせたい。
その言葉が、胸に引っかかった。
終わっていないのは、向こうも同じなのか。
それとも、ただ区切りをつけたいだけなのか。
蓮には分からなかった。
二十年も経てば、
人の気持ちは想像では届かない場所に行く。
タバコの火が短くなる。
昔の駅が浮かぶ。
夏の夜。
改札前。
約束の時間。
行かなかった自分。
あの日から、何かがずっと止まったままだった。
「既読の向こう側」
午前零時四十分。
家の中は眠っていた。
二階の寝室。
子ども部屋。
廊下の常夜灯。
すべてが静かだった。
蓮だけが、眠れていなかった。
ベランダの手すりに肘を置き、スマホを見る。
画面には、夏帆とのトーク画面。
最後の一文。
あの夏の日のこと、ちゃんと終わらせたい。
既読の文字だけが冷たく残っている。
終わらせたい。
その言葉が、胸に引っかかった。
終わっていないのは、向こうも同じなのか。
それとも、ただ区切りをつけたいだけなのか。
蓮には分からなかった。
二十年も経てば、
人の気持ちは想像では届かない場所に行く。
タバコの火が短くなる。
昔の駅が浮かぶ。
夏の夜。
改札前。
約束の時間。
行かなかった自分。
あの日から、何かがずっと止まったままだった。
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