手術実況?寝てたから無理!
てるる
手術実況?寝てたから無理!
ガンマナイフって知ってるかい?
体内の腫瘍に放射線を精密照射して患部が拡大しないようにする
高度医療手術なんですよー。
本日は私の脳腫瘍手術日。
新宿駅から病院までバスに乗って向かいました。
日清食品を通りすぎて交差点を曲がるとすぐに
スクエアエニックスのカッコイイ本社ビルが聳え立っている。
まあ、ご近所!
歩いてすぐですやん。
これならカップヌードルとしょっちゅうコラボするわけですにゃ。
資料持ってちょちょっと歩けばすぐに打ち合わせできるもんねえ。
逆に出先でサボれないっていう弊害はあるかもしれんが。
私は多発性なのでかれこれ7つ目?8つ目?だったかな?の腫瘍になります。
最初の頃は開頭手術で摘出していたんですが
さすがにぽこぽこ出来るのでねえ。
何度も頭を開くのは負担が大きいので
最近は放射線照射で腫瘍が育つのを止める手術(ガンマナイフ)にしています。
今回は4つを処理予定。
脳腫瘍2桁の大台ですよ、ヤッタネ!
そのうち串団子状に3つ並んだやつは一度に照射すると
余計なところまで被曝しかねないので
両脇の2つと真ん中の一つは日を変えて2回に分けて行うとのこと。
手術後は家でゆっくりしていたいので
母(要介護5)の介護が難しくなります。
なので今日からしばらくショートステイに行ってもらうことになりました。
お泊まりセットを用意して、持ち物衣類にお名前かきかき。
これがめんどい。
布やらニットやらに油性ペンで直書きすると
すぐにインクかすれて出なくなるんだもの。
毎食分の薬を小分けして
提出書類その他諸々バッグにまとめて
トイレのお世話に朝ごはん食べさせてーの薬飲ませてーの。
引き継ぎノートに記入して、後は介護スタッフさんにお任せして
私の方は病院へ出発。
絶食かどうかよく分からなかったので一応朝は抜いてきたけど
やっぱり正解だったわ。
受付して看護師さんから言われた最初の一言が
「朝食べてませんよね?!」
だよねー(笑)
数年ぶりだけど慣れてるからってことと
先日の診断日には自宅に要介護状態の母が1人だったので
急いで帰宅しなきゃと手術の説明を受けてこなかったんですよね。
まあ水分くらいは良いってんで麦茶をちょろっと飲んでおく。
それにしても最初にそれ聞くってことは
手術前に食べてきちゃう患者さん多いのかしら?
手術室に入って余計なものを取る、って
元々手間がかからないように化粧もせず、
アジャスターや金属ホックも
ファスナーもない服にしてきたから、
マスクのワイヤーだけですねん。
麻酔注入用に点滴入れて血圧計とパルスオキシメーター嵌めて
手術台に横たわる。
あれ?マスク、下ろすだけで良いんですか?
顎マスクにしただけで良いみたい。
麻酔が入ると腕にピリリとした刺激が来た。
深く深呼吸してるうちにぼーっとしてきたのかな?
うつらうつらしてきたのにどうも埃を吸い込んだみたい。
せ、咳が!
けほこほ始まって頭が動いてしまうーー
うにゃー、慢性鼻炎もちなのよね、
口呼吸してるからどうしても埃も一緒に喉に来ちゃうわけで。
荷物の中から爽健美茶出してもらって少し飲んで
埃を無理やり流し込む。
マスクを鼻まで引き上げてほこり防御させてもらいました。
麻酔効いたら頭がズレないように
フレームを被せて頭に固定用のごっついビスを打ち込むんだけど
ありゃ?なんかもう分からんくなってきて……
んにゃ。
「お疲れ様です、手術終わりましたよー」
ありゃりゃ、
すっかり寝ていて全く分からないうちに終わりましたわ。
実況期待した人すみません。
「ご気分は大丈夫ですか?
痺れたりしていませんか?
手は動きますか?」
まだちょっとフラフラするけど特に問題は無く。
「あの、いびきかいてませんでした?」と聞いたら
「かいてましたけど、よく寝ているのが分かりました♪」って……
そりゃまあそうですよね!
「フレーム外すのでちょっと怖い音しますよ」
うおっと電動ドリルみたいなの出てきた!
『ギュリリリリリリリー!』
あっはっは、耳元ですんげぇ音するわ(笑)
フォント特大で赤の太字設定したいくらいの。
今、頭固定するフレームをゴッツイビスで止めてたのを外してるです。
ラグビーのゴールキーパーもかくやの
フランケン状態だったのを外してもらってスッキリ軽くなりました。
血圧計やパルスオキシメーターも外して
点滴だけにして手術台から車椅子へ。
ちょっとまだフラつきますねー。
麻酔だか痛み止めだか効いてて大丈夫だけど
これ切れたら痛むんだろうなあ。
何しろ頭周りをぐるっとぶっといビスぶっ刺してたんだから。
それにしても最新医療技術の有り難さよ。
手術開始から2時間程度でもうここまで快復してる。
まだあくびが出る程度で点滴ひとつ入れてるだけだもの。
L-乳酸ナトリウムリンゲル液
ラクテック注 500ml
なんぞや?
いつもは単純なソルデム輸液なので知らない子だわ。
後で調べてみよう。
車椅子でケアルームまで移動して体調が落ち着くのを待つ。
「痛みや痺れはないですかー?
目の動き見ますねー、はい正面向いてくださーい」
ペン型ライトで目を照らして覗き込み、
さっき外した器具をまた装着して血圧や血中酸素濃度を測る。
そうこうしているうちに家族が迎えに来てくれました。
でもこの点滴、まだまだ終わりそうにないぞ!?
ごめんー、待たせることになるわ。
それにしてもあくびが出る。
あくびが出て涙も出るーー
その後先生からこれこれこういう処置をしましたよ、と説明を受けたのですが、
まだあくびが酷いことを伝えたら
「呼吸が怪しくなるくらい麻酔が効きすぎていたので
急いで(手術を)終わらせました
日を分ける予定だったのも一気に済ませてしまいましたよ」
ってヲイ!
眠りが深すぎて
眠ったままになりかねなかったそうで(笑)
(でも被曝だいじょぶかしら?)
日頃の寝不足がよく分かりますね!
要介護者と猫さまがいると夜眠れないんですよ!
2〜3時間睡眠が常態と化してるからね!
うわー、もんのすごい精密作業なのに
余計に急かしてしまったようで
手術担当の先生方、大変申し訳なかったです。
そして本当にありがとうございました。
さっきの点滴は水みたいなものなので
途中で外しても良いそうで。
6時間ごとの痛み止めを処方されて
帰宅後の注意点等を聞いてから
「はい、お疲れ様でした。もうお帰りになって大丈夫ですよ」
もう車椅子も要らないと言うので
歩いて会計まで行ってお支払い。
ひたすらあくびは出るし、
昨夜19時に夕食とってから絶食状態なのでお腹も鳴る鳴る。
たまには外食したいよーと宣言。
いつも高齢の両親に合わせて
めっちゃ柔らかくご飯炊いてるし
普通食に焦がれているのだ!
歯応えのある美味しいもの食べたい!
病院内のレストランは混んでいてなかなかテーブルが空きそうにない。
帰り道で何処かに寄って食べましょうかね。
でもここは新宿。
お店はあちこちにあるけれど
駐車場のあるお店って何処ですねん?
ビルはあれども地面はない。
日頃電車移動してるからねえ。
歩きなら入れるお店他沢山あるのに
車で入れるところがなかなか見つからない。
しょうがない、探すのはナビさんに任せて
幹線道路沿いのファミレスに入りました。
頭にぐるぐる包帯巻いて入ってごめんなさいねー
店員さん驚かす趣味はなかったんですけどー。
はんばぐうまい、サラダバーうまい、生食パンうまい。
あれ?歯応えないヤツばっかりやんけ。
だって美味しそうだったんだもの。
日替わりランチハンバーグだったし。
ファミレスを出たら雨がパラパラ。
と、家に向かっているとだんだんと雨が激しくなってきて
帰宅する頃にはバケツどころか
プールをひっくり返したような土砂降りです。
英語だとわんわんにゃんにゃん大騒ぎな土砂降りですねー
雷様も張り切ってドッカンガラガラやってらっしゃるなかを
車のドア開けたら中に雨が団体さまで容赦なく吹き込んでくる!
ウチは玄関の屋根が小さいんですよう!
車から出て玄関の鍵開けるまでの短距離で
傘さしてるのにもうびしょ濡れ。
こっちは手術直後なのよ、勘弁してくりゃれ。
おそらくこの土砂降りの時間帯に
母をショートステイに送り出してくれた
介護スタッフさんのご苦労はいかばかりか。
(送迎時刻がちょうどその辺)
ありがとうございます。
猫やー
ただいまー
お母さんは帰ってきたぞー!
あ、はいはい、お腹減ったのね。
ご飯あげましょうかね。
ちょっと待てこら、足元ですりすり八の字攻撃すなや!
歩けないわ!
雷なってても平常運転の猫さまにご飯あげて
関係各所に無事の連絡入れて
部屋が冷えすぎてたからエアコン消して。
あれ?
なんかまた猫さまがにゃあにゃあ騒いでいらっしゃる。
うるさいなーもう。
人でふみふみするなよし。
毛皮ひゃくぱーで踏んでくれるなよー
肉球はご褒美だけどさあ。
うー
それにしても暑くない?
って。
各所への連絡にメッセージアプリ開いたまま
気づいたら汗だくで床に転がってました。
老眼鏡下に敷いてよだれ垂らして。
部屋は真っ暗。
あっれれー?
おっかしーなー、5時間経ってるよー?
ふっしぎー!
麻酔効きすぎてましたねー、あっはっは。
猫さまありがとう!
危うく熱中症起こすところだったわ。
そのまま目覚めなかったらシャレにならんかった。
下手したら命の
ハラヘッタコールにお応えして
部屋の
さっきあげたの残ってるじゃん!
カリカリだけじゃ食べなくなって
ウェットフード混ぜて、
その上に更に鰹節混ぜるのが最近のお猫さまご飯。
これその辺の子だとスペシャルご飯だぞ!?
おまえ上っ面の鰹節ばっかり選り分けて食べてるじゃんか!
食堂のおばちゃんに怒られるぞ?
「お残しは許しまへんでー!」って。
でもなー
普段はエアコンつけっぱなしだけど
まだまだ暑いし、何時間も経ったご飯を
そのままにはしておけないもので
(食中毒やコバエ湧くと困る)
勿体無いけど古いものは処分してお皿洗って
新しく晩ご飯用に計っておいたフードを入れる。
こう言うことが分かってるから贅沢になっていくんだよねー
こんニャろう。
さて、猫さまが落ち着いたら
冷蔵庫から昨日の残りの中華丼でも出して温めるかね。
かれこれさっき服用してから6時間経ってるし
私もご飯食べて薬飲まなきゃ。
これからしばらくは母もショートステイ行ってくれてるし
仕事休んでる間は日頃の睡眠不足解消しつつ
撮り溜めたビデオ消化してダラダラしよう。
と思っていた時期もありました。
明後日。
まだまだ退院予定じゃないのに
父が帰ってくるそうですよ?
活動報告の方ではちらっと書いておきましたが
7月に母が入院手術。
8月にも父が大腿骨と手首の骨折で入院手術だったのです。
加えて今月9月には私の手術てなもんで
今年は傷病者続出の我が家でした。
毎日毎日忙しくて、よそさまの小説読むどころか
自分のところのコメントにも反応できてなかったくらい。
(ごめんなさい、今日やろうと思ってたのにこれ書いてたらもう23時半)
父は股関節に金属入れたら歩けるようになったからって
手首ギプスのまま病院の反対を押し切って。
退院してくるそうです。
本当なら今月下旬まで今の病院に入院して、
その後リハビリ専門病院へ転院する予定だったのですがねえ。
私まだ頭に包帯してる状態なんですけど!?
ギプス状態の父にとって
床に布団は非推奨だってんで
使ってない折り畳みベッドを父の部屋まで
えいやこらと移動して荷物どかして設置して。
全然休めないやんけどうしてくれる!?
まあ、命があっただけ儲けもの。
骨折程度で済んで良かったと思わなきゃですがね。
でも声を大にして言いたい。
私の猫様モフモフ&ダラダラ休養日を返してくれーーー!
そして猫さま、明日の朝もしっかり起こしてくださいお願いします。
手術実況?寝てたから無理! てるる @52te
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます