飄々とした世界観の中に、退廃的で露悪的な思いが吹き上がる、不思議な魅力に満ちています。タイトルを見てみると、罪、咎、汚れ、そして憂と、マイナスイメージの言葉が集っているのですが、作品は、むしろ、マイナスイメージという暗闇が生み出す、明るい華やぎにあふれていて、こころ打たれるのでした。自己肯定感と自己否定感の交錯する短歌集でしょう。推し短歌1首。天国はどうでもいいけど地獄だけはあってくれ 我が罪を捌いてくれ
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