日常を王国になぞらえて表現している手腕に、瞠目しました。とにかく、楽しいのですが、ときどきセンチメンタルな空気感も薫って、読後感がとても心地いいのです。「かわいそうだね」「ほしいんだって」「見せてあげるよ」「主人公なの?」などなど。口語を自由自在に使いこなしていて、巧いと思いました。日常と王国を往還するような、物語性に富んだ短歌集。推し短歌1首。なかよしになれる気がしたプリンセス写真のなかの母の瞳だ
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