概要
冒険者のミーシャが、森の中で拾った記憶喪失の少女エリサ。
エリサにそう打ち明けられたときから、ミーシャが望む『堅実冒険者ライフ』は崩壊した――。
ミーシャは貧農出身のスカウト職。高い身体能力を持ち、年はまだ若いのにベテランだと周囲から目されている。彼女が冒険者になったのは、その生い立ちと「お金がすべてを解決してくれる」という信念からだった。
一方エリサは、白魔女の系譜を継ぐ者の役目として、ある≪魔導書≫を追い求めていた。それは、彼女自身の失われた記憶を取り戻すため。そして、記憶とともに封じられた≪世界≫を開くカギとするためだった。
「あのさ。エリサ。アタシ、いまソロなんだけど、よかったら、アタシとパーティ組まない?」
「――おともだち、ですもん
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- ★★★ Excellent!!!カッコ可愛い百合美少女コンビが送る、本格異世界ファンタジー冒険譚
女の子ながら、なんとか冒険者として食い繋いでいる主人公ミーシャは森の中で魔物に襲われている可愛らしい魔法使いのエリサに出会う。
2人は力を合わせて、女の子同士の冒険者コンビとして広い世界に挑んでいく。でも、エリサにはある秘密が隠されていて……
本格的な異世界ファンタジーものの冒険譚です。魔法が決して万能ではなく、上手く冒険者らの生活に息づいている。
そして、ミーシャとエリサの絡みが可愛らしいです。百合なのに、性的な嫌らしさは決して感じさせず、ただ2人の仲の良さと可愛らしさに溢れている。
ミーシャの冒険者っぽい乱雑さも可愛いし、エリサの箱入り娘感のある女の子らしさも可愛らしい。
2人が…続きを読む - ★★★ Excellent!!!百合を読みに来たら冒険活劇に胸を打たれ、しかして百合に首を取られた
至高の【百合物語】にして、最高の【冒険活劇】。
想像してください。
「おっ、ファンタジーの百合モノかぁ。テンション上がるなぁ」
と気楽に開いたら本格冒険譚が心を鷲掴みに来て、
「こ、これは……!百合は誘いで冒険譚が本命……!?」
と動揺する頭を至高の百合描写で刈り取られる様を。
緻密な情景描写、手に汗握るような臨場感あふれる戦闘シーン、気になったところで挟まる世界観説明の痒いところに手が届くような読者へのホスピタリティ。
あっ、これまだ魅力の一部です。続けます。
メインからサブ、果ては敵の魔物に至るまで本当にそれぞれ人生を歩んできたかのような"生きた"描写と軽妙な会話劇、そしてバック…続きを読む - ★★★ Excellent!!!森の奥で交錯する二人の少女と魔物の邂逅
<第1話「森の中の不思議な女の子」を読んでのレビューです>
舞台は霊峰のふもと、深い森。爆発音から始まる導入は、視覚と聴覚を同時に刺激し、読者をすぐに物語へと連れ込む。主人公ミーシャの外見や装備は細かく描写され、冒険者という像が鮮明に立ち上がる。静けさの中に鳥の羽音や風のざわめきが混じり、そこに魔物の鳴き声が割り込んでくる展開は、緊張感を巧みに積み上げている。
「走る、というより跳ぶ、の方が近いかもしれない。岩を足場に跳躍し、木の幹をステップにしてぴょんぴょんと駆ける。」
動作が単なる説明で終わらず、比喩とリズムによって映像的な広がりを持ち、主人公の身体能力や冒険者としての軽やかさが心地…続きを読む