私の語彙力ではこの読後感をどう伝えたら良いかわからないのですが、
「美しい」、が近い気がします。文章が美しい。登場人物たちそれぞれのリアルな輝きが美しい。人間らしい複雑な感情が混ざり合ってストーリーを紡ぎ出していて感動した……ダメだ表現できないぃ……!
もどかしい、これを伝えられないのがどうしようもなくもどかしいので、このレビューを書いております。
とにかく、ポジティブな感情であることは間違いありません。読んでよかった。断言します。
……この作品の魅力をこのような駄文で1μmも表現できたとは思いません。だからこそ、このレビューを見かけた方、作品を読んでみてほしい。適切な形容詞を知っている人を見つけたい。私含め皆さんに共有してほしい。そのためにも、ぜひお願いします。
共依存や肉体関係により好意を盛り上げていくという小説も多い中、二人の関係性は慎ましやかであり、恋愛譚と呼ぶに相応しい内容でしょう。とても簡易な、それでも二人にはとても重要な指でのサイン。言葉より、肉体関係よりも強い結びつきを描いた部分には強く膝を打ちました、ネタバレになるので詳細は言いませんが。
ヒロインからの寵愛を主人公がむやみに受けているというラブコメディも多い中、ああこれは二人の関係性には疑いようがないよね、と描写が詳らかになっており、一部、文章を膨らませすぎではないかという懸念はあるものの、是非ご一読することを心よりお願い申し上げます。