サイコロお姫様と白馬の1円玉騎士

あ、まん。

ソウゾウの原点


小さい頃、

私が遊んだオモチャの話です。

誕生日や特別な日に買ってもらったオモチャ。

しばらく遊んでいると、

いなくなるんです……。


家の中をくまなく探しても見つからず、

母親に尋ねると、

「捨てた」

とオモチャが無くなる度に何度も言われました。


今になって思えば、

子どもの集中力を養うためにやったことだと理解できます。


親の期待通り、忍耐力と集中力は、

人一倍養われたと思います。


ですが、それだけではありませんでした。

私の場合、想像力が豊かになりました。


誰かと比較したわけではありません。

ただ、無から有を生み出すの大好きになりました。


一例として挙げるのなら、

タイトルにまつわるエピソードがわかりやすいと思います。


ただのサイコロがお姫様。

1円玉は銀色の甲冑を身に纏った騎士。


準備するものはサイコロと1円玉。

頭の中でイメージを補完しつつ、

物語を即興で作って遊ぶのです。


その物遊びの中でルールがひとつだけあります。

それは、顔または前面を決めてあげるだけ。


サイコロは1→⚀ここを顔だとインプットします。

1円玉は1の上方向を顔ないし前面としました。


それだけ決めてあげれば、私のお人形の出来上がりです。


幸い、サイコロはオモチャ判定されなかったので、

家から無くなることはありませんでした。


他のエキストラは、

10円玉やペットボトルの蓋など、

色々と出演してもらいました。


5~6歳くらいまではそうやって遊んでいましたが、

小学校に入ると、

私の遊び方に変化がありました。


最初は文房具をキャラ設定していたのですが、

人前でやるのは恥ずかしい。


そのため、頭の中でキャラを完全再現を行い、

教室に降ろし・・・ました。


今でいう、

拡張現実……ARの世界を脳内で再現していたんだと思います。


最初は1体教室に降ろすのがやっとでしたが、

慣れてくると、

複数のキャラを同時に降ろし、

動かすことができるようになりました。


休み時間中、

ボーっと自分の席に座っていた子が、

突然、後ろを振り向いて真剣な顔で、

何もないところを凝視するような不思議ちゃんでした。


今では小説で創作した世界に、

完全没入することもできるようになりました。


でも、世界がギクシャクすることがあります。

イメージ通りに動かないのは大抵、

インプット不足が原因です。


そのため、普段からなるべく映画やアニメ、

ドラマを摂取するようにしています。


漫画なんかもイメージの糧になるので、

よく読みます。


サイコロのお姫様と1円玉の騎士の話に戻りますが、

毎回、同じ物語にならないように、

ストーリーを変えていました。


さらわれたお姫様を救う王道展開。

オリンピックに出場する騎士とお姫様。

宇宙船に乗って、惑星を渡り歩く二人、など。


今、考えると、ちょっと意味がわかりませんが、

当時は、胸を躍らせながら夢中になって遊んでいました。


大人になった今でもサイコロと1円玉が好きです。

もう、幼い頃のように二人を想像することは無くなりましたが、

私の大切な思い出です。













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サイコロお姫様と白馬の1円玉騎士 あ、まん。 @47aman

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