温もりと恐怖が隣り合う──廃墟日本自転車サバイバル

『水音シズカの独りぼっち旅行記』は
廃墟の日本を自転車で進む少女の一人称が
軽口と震えの間を往復しながら
〝音のない世界〟を刻むサバイバル譚──

拾い物の装備や即席の工夫
モールや役所などの空気感が現実味を積み上げ
手記や監視映像が不穏な歴史をにじませます。

怪異の〝進化〟と
人恋しさが同時に胸を締めつけ
刃渡りのアクションと小さな休息のリズムも
センスがあり巧みです!

温泉や食事の温もりが次の危機を鮮烈にし
記憶の空白と「帰る場所」への希いが
強烈な余韻を残します!!

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