心霊写真――美しい幻想譚

日常の風景を切り取る写真。
その中に、説明のつかない「何か」が映り込んだとき、あなたはどう感じるだろうか。

本作は、淡々とした穏やかな語り口の中に、哀しさと美しさを同時にたたえた怪談である。

恐怖を前面に押し出すのではなく、読み進めるほどに、そこに現れる存在はただの怪異ではなくどこか愛らしく、哀しく、そして美しいものとして浮かび上がってくる。

ページを閉じた後も、その姿は心に残り続けるだろう。

叙情的な余韻を味わいたい方に、ぜひ読んでいただきたい一編である。

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