間違い電話狂騒局

1話読んで「あら、何か可愛らしいお話が始まったワ…」と思って読んだ2話でめちゃくちゃウケてしまい、これは絶対最後まで読もうと決めました。多分ほとんど徹夜明けだったのでちょっと精神状態がアレだった可能性もありますが、そういう根の精神の時にハマったものは大体外さないものです…。

読み進めると想像以上にグローバルな緊迫感のあるストーリーになっていき、正直設定にアラがあるな？と感じる部分もありますが、むしろこの小説はその温度感が良いのです( ˘ω˘ )


緻密すぎるとこのゆるっと微笑ましく笑えるところが飛んでいたと思います。バランスが極めてちょうどいい。

あと要所要所に英会話が出てきて、この時…続きを読む

友達に電話をかけようとしたら
なにやら荘厳な相手にかかった

間違い電話かと思ったが
実は世界的な大事件が起こっていた

さらに自分の電話が
命運を握ることに

間違い電話から広がる
サスペンス？コメディ？

テンポよく面白い小説です！

　まず、アイデアがすばらしい。
　だが、それ以上に、このアイデアを物語の形にした努力を高く評価したい。
　このアイデアを与えられても、物語の形にするにはかなりの力量がいる。構成は複雑だし、それを文章の形にするのもたいへんだったろう。
　文字数に対して、かかっている労力はかなりのものにちがいない。汗をかいて形にした作品である。
　読みやすく工夫された中編であり、読者としては、ただそれを楽しんだ。だが、同時に、創作者としては参考になるところがある力作であった。
　ぜひぜひ、ご一読あれ。


※完結後の追記

　終わり方が非常によい。わかっている。