遠回りの夏に
朝巳そると
遠回りの夏に
暑いから、行きたくないよね。
窓辺から夏空仰ぎそっと呟く。
風鈴はカーテンレールに
風も当たらずそよともしない。
忙しい?面倒だよね、嫌だよね、
きっと混んでる、ちょっと遠いね。
諦めるための言葉が止まらない。
怖いだけだよ。断られるのが。
言い訳と怠惰は恐怖に依るものと、
優しく諭すぬくもりを求めた。
「ヒマだよね?これから花火観に行こう!」
震える手元は誰にも見えない。
「お前って、ホントに直球!」笑う君。
プロセスも
「うるさいわ!」って普段通りのリアクション。
遠回りの羅列、なにもかも忘れて。
初めて着てきた君の浴衣に降る、
日没あとの大輪の光。
言の葉の意味を求めては彷徨う、
正解を知らない、二人の
遠回りの夏に 朝巳そると @saltyhouse_cafe
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます