手首の傷口から星が見えるという幻想的な出だしに、思わず息を止めた。プロミネンスという太陽の炎を血潮に重ねる表現が、痛みを美しい光景に昇華している。わずか3編の短歌でありながら、孤独と希望を描いた詩的な作品だ。私もまた、心の傷を別の何かに変えたいと願った夜を思い出した。
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