『愛しの先輩の願いを叶える後輩の鑑』/『アンコールで手を抜く人は生理的に無理』/『「執着怖い」で1位、「巻き込まれ……』/『10日に1度くらいのペースで惚れ直す……』/『帰宅後2秒でバレて、お嬢……』

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「山の日っぽいことしたい」

「……先輩が『海に行きたい』って言ったんですけど」


 ビキニ姿の先輩がパラソルの下でアイスを食べている。


「山に行きたい」

「今から!?」

「山」

「……」

「やーまー」

「…………すぐ山へ招待します」


 僕は抵抗する先輩を砂山に顔だけ出して埋め、山頂に貝殻を飾ってあげた。



140字小説『愛しの先輩の願いを叶える後輩の鑑』



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 緊張で鼻息が荒いまま好きな人に告白した。


「好きだ! 付き合ってくれ!」

「……え!?」


 彼女は飛び上がり俺の両肩を掴んだ。


「もう1回言って!」

「す、好きだ」

「足りない!」

「す、好きぃ!」

「アンコール!!」

「し、しゅきぃぃ!!」

「生理的に無理!!」


 ……えっ振られた!?

 俺、振られたの!?



140字小説『アンコールで手を抜く人は生理的に無理』



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「『恋人にしたくないランキング』1位おめでとう」

「『恋人にしたくないランキング』同率1位おめでとう」

「……私たち容姿悪くないよね?」

「俺たちの顔面偏差値は高い」

「友達も多いよね?」

「男女分け隔てなく多い」

「……性格?」

「そうだろ」

「あんたに恋人ができないよう邪魔してるだけだよ!?」



140字小説『「執着怖い」で1位、「巻き込まれたくない」で1位』



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 俺の1日の始まりは、モーニングコールから始まる。


「やぁ! おはよう!」

「……」

「今日も爽やかな朝だね!」

「…………そう」

「冗談さ! 今日は雨だよ!」

「………………そう」


 毎朝5時のモーニングコールに必ず2コール以内で出てくれる愛しの彼女。

 ……なんでこの人、俺と付き合い続けてるんだ?



140字小説『10日に1度くらいのペースで惚れ直すせいで、ズルズルと続いている関係』



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「私、お嬢様なの」

「そうか」


 下校中、体操服で隣を歩く、涙目の幼馴染がお嬢様宣言をした。


「だから、私のこと守らないと駄目なの」

「……俺が?」

「うん」

「…………ではお嬢様」

「なにかしら?」

「制服のまま学校のプールに侵入して、しこたま怒られたこと、お母様には内緒にしますね」

「……うん」



140字小説『帰宅後2秒でバレて、お嬢様を置いて逃走』


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140字のラブコメ小劇場 醍醐兎乙 @daigo7682

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