第3話 開始5分

開始2分。


「じゃあ教科書49ページから50ページをいつもの班で読んでくださーい。」


きた、社会の授業最悪の時間。

班の音読。

自分の班はサッカー部1、野球部1、女バレ2の

パソコン部1 という最悪の組み合わせ。


先生に

「そこの班はホントにうるさいなぁごめんな貢川。」


と言われた時反応に困った。


そんな班での音読。四人がじゃれているなか自分はホントに困る。

それで野球部の松嶋が

「やめろよ。貢川が困ってんだろ。」

とか言われても困る。


反応を求めるでない。


椅子を向かい合わせ、読み始める。

野球部 女バレ 俺 サッカー部 女バレの順で

句点で区切り読む。


「世界には様々な宗教があり...」


おっ今日は元気なさげだなぁ。

こうゆう日はスムーズに音読が進む。

野球部の音読が終わり、女バレが読む。


「三大宗教とは...日本には―っこれなんて読むの?」


神道しんとうすら読めないとは。


「わからん。貢川わかる?」 


えっ こっちに回すなやお前らで解決しろや。

でもこれは話せるチャンス。しっかり息を整え口を開く。


「し...」

「しんとうだろ」


あっえっ お前らで解決するんかい。

じゃあこっちに回すなや。

変な汗かいたやんけ。

お前、分かるんやったら持ち前のサッカーの反射神経で反応しろや。

っていうか初めからルビふっとけ。


「貢川、お前の番だぞ。」


思わずハッとする。


「キリスト教には...」


ふぅ今日はうるさくないのに過去一のムカつきだった。


別に誰も悪くないのだが。


赤くなった耳の縁が熱い。音読が終わると椅子を前にする。


全班が終わるまで拳を固める。











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50分間の脳内 ババさん @babasan0121

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