本当の喜劇は真剣勝負から

本格派の時代劇であることは間違いありません。

主人公と元師範の間で繰り広げられる、重厚で骨太な物語。

そこに、この時代の文化を象徴する「茶の世界」が美しく絡み、数奇な運命の中で“道”を極めようとする登場人物たちが、実に魅力的です。

文体もまた落ち着いていて、大人の空気をしっかりと漂わせている。

……それは、そうなのですが。

なぜでしょう。

どうしても プッ と吹き出してしまう、この独特のセンス。

重厚さと品格を保ったまま、絶妙な角度で差し込まれるユーモア。

はっきり言って、このノリ――大好きです。

そして読み終えたあなたは、きっとこう思うはず。

「明日は珈喱を食べ…………いや、“飲み”たいと♩」