ちょうだいさん

日常に居そうなキャラではなく、エッセイなので実在するお方。

その方は、タイトルの通り親しげに「ちょうだい」をサラリと言ってしまえる隣人で⋯⋯まさかのエピソードの数々に驚かされます。

そして「ちょうだいさん」を忘れかけた頃に、筆者は再遭遇してしまう！！

次にサラリと悪気なく・求められるのは、もしや⋯⋯

最後の遭遇で語らせかった言葉は、きっと思い過ごしではない——そんなヒヤヒヤも感じさせられる、エッセイです！

【ちょうだいさん】
人型妖怪
余っているものをねだり、余っていないものもねだり、他人の労力と善意と財産を搾取する


「ちょうだいさん」のおそろしいのは、まずとっかかりが、自分の欲ではなさそうに見せるところ

自分ではなく、友だちのために、余っていそうな物をちょうだいする

まあ、この人、友だち思いなのね…
などと、うっかり思ってしまったが、最後
どこまでも憑いてきます

この妖怪を相手に、作者さまは、どう対応したか
どうぞ、ご覧になってお確かめくださいませ

“ちょうだい”って、ただの甘えじゃないかもしれない？🤔💭

オカン🐷先生の『ちょうだいさん』は、笑いと背筋の寒さが同居する、日常の“境界線ホラー”です。

その人物は、何かと「ちょうだい」と言ってくる“クレクレ型”の人物――名付けて「ちょうだいさん」😨💬。

人にモノをあげるのが好きなあなたにこそ読んでほしい、“あげる／あげない”の見えない分かれ道📦🧃💬。

『人種：オカン』が大抵そうであるように、わたしも、ぽいぽいさんである。
　何かあれば、友人に「いる？」と写真を送って、必要ならば小包で送る。
　その際には、「お礼のお返しはいらないからね」と約束をしている。
「未開封の新品だからネットで売れるよ？」そう云われても、まとめて引き取ってもらう。

　ただし絶対にやらんという人がいて、それが「クレクレさん」である。
　最初からもらう気満々で近づいてくるやつだ。

　彼らはまず、頼みもしないことをやって恩を着せてくる。
　そして「してあげた」と繰り返し云う。

　無邪気に云うのではない。高圧的に恩を着せてくるのだ。

　その内容といえば、頼んでないこ…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（191文字）

　これはもしかして「ホラー」にも分類できるんじゃ……。

　ジャンルは「エッセイ・ノンフィクション」に分類されていますが、「ちょうだいさん」は名前の持つ不穏さもさることながら、存在もかなり怖いです。

　ことあるごとに「ちょうだい」と軽々しく言ってくる人。
　「使わないでしょ？」という感じに話を持って行き、「ちょうだい」と言い出す。

　たしかに、これは断りづらい。使わないものだったら、家に置いておくだけ邪魔という考えにもなる。だから欲しいと言われたら、あげないと感じが悪いのではないか、という気にもさせられそう。

　でも、これは抵抗がある。まだ手放すと決まったわけじゃない。そういう「自分の…続きを読む

そこまで狙ってるかー！怖すぎるやろー！と思わず背筋が凍るお話です。
蒸し暑い夜は冷えます。クーラーいらんかもしれん。