第3話



 人は誰しも運命の転機となる年を持っている。


 この時代に生きたエデンの人々の転機とは、その多くが、これより六年後の聖キーラン歴1000年となった。


【エデン天災】と呼ばれる暗黒時代の始まりの年、多くの人々は自分の運命の転機を思っただろう。

 歴史上、最も平等に人間達に振る舞われた――悪しき運命の歯車に、自分達が噛んでしまったと。



 しかしメリクという青年にとって運命の転機はまさしくこの994年となる。



 この年に起こる身を裂くような別れと。

 それを回避出来ない自分の運命をメリクはまだ知らずにいた。



 ……灰色の予感は常に覚えながらも。





【終】

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その翡翠き彷徨い【第40話 994年、序章】 七海ポルカ @reeeeeen13

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