第2話

「ハロー少年!ぼくの名前はブラック・ブラウツ。しがない魔法使いだ!きみに魔法を届けにきた!さあ、冒険のときだ!魔法で冒険したまえ!」


ある日、イタリア人の少年カーナーの部屋に魔法使いが現れた。

彼は黒髪で背丈もスマートである。

手にステッキを持ち、カーナー少年の屋根裏部屋に窓から現れたのである。


「あなたはだれ?なんでこんなところにいるの?」

「カーナー君!きみは寂しい人生だ!いやまことにつまらん人生だ!きみには冒険が必要だ!では冒険しようじゃないか、カーナー少年!」

「ぼくに冒険なんて無理だよ!だってぼくはまだ小学生だし、得意なことなんてなにもないよ。」

「大丈夫!得意ことがある人間のほうが珍しいもんだ!そうだ!そうだとも!きみにプレゼントがある。これをきみにあげよう!」


魔法使いブラックはステッキを振ると突然カーナー少年のベッドのひざのうえに分厚い本が現れた。


「なあに?これ。こんな大きい本、ぼくには読めないよ!」

「きみは怖がりが染みついてしまっている。とりあえず開いてごらん!魔法の本だ!」


カーナー少年が本を開くと、火花のような光が部屋に散った。

本のなかには難しい言葉で書かれた字ずらがならぶだけだった。

「これじゃあ、ぼくは読めないよ!」

「じゃあ、特別に魔法の言葉を教えよう!ティンクルティンクル魔法の本よ、わたしにちからを授けたまえ!さあ、言ってみるんだ!」

「ぼくにできるかなあ。ティンクルティンクル魔法の本!ぼくにちからをください!」


本は輝き始め、ひかりは集まり、ひとつに収束した。

そしてその光はひとつの棒となった。


「これはなに?」

「そらは魔法の杖さ!きみが念じたことはなんでも叶えてくれる。さあ、きみは今日から魔法使いだ!冒険の準備は整った!さあ、旅にでよう!ターナー君!」

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マジックオブリベリオン くろみつ @kuromitu77

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