オモイビト

小学五年生の夏、田舎で出会った6歳年上の葵お姉さん。無邪気に遊んだ一週間は、主人公・健太にとって初めての「恋」だった。最終日、意を決して告白した健太に、お姉さんは「10年後、ここでまた会おう。その時まで気持ちが変わらなかったら、私はこの返事を受け取るよ」と、儚い約束を交わす。

そして10年後。立派な社会人となった健太は、変わらぬ想いを胸に、あの夏の田舎へと帰ってきた。10年ぶりに再会した葵お姉さんとの距離は、ぎこちないながらも次第に縮まっていく。しかし、民宿のおばあちゃんから偶然耳にしたのは、お姉さんが抱える「ある秘密」だった。