新選組と聞いて
まず浮かぶ三人ではなく
監察、山崎烝と
二番隊長、原田左之助──
ふたりの〝はみ出した者〟に
光を当てた物語
禁断の薬〝仙変丸〟によって
山崎の身体は若返りつづけ
少年とも少女ともつかない姿に⋯⋯
その〝若さ〟は祝福ではなく
己の身体を
自分のものとして持てなくなる
〝呪い〟であり
幕末に流した血と密偵としての罪悪感を
いつまでも脱ぎ捨てられない
〝檻〟でもある
一方で、ぶっきらぼうで情に厚い原田は
その子供じみた姿になった相棒を
〝息子〟と名乗り
大陸の港町や河を渡り歩きながら商売を興し
珈琲や茶葉を武器に
新しい時代を生き抜こうとする。
刀を置いた侍が
帳簿とカップを手に
異国でなお〝戦い続ける〟姿が
たまらなく愛おしい──
血塗れの歴史と
不老という奇妙な恩寵。
そのあいだで揺れるアイデンティティと贖罪が
異国の風景や珈琲の香りとともに
静かに立ちのぼる一作です。
バディ物でもあり
父子物でもあり
旅物でもあるこの物語が
どんな終着点へ向かうのか──
続きの頁を捲る時間さえ
物語の一部だと感じさせてくれます。
少女化から始まる、新撰組親子の冒険が楽しすぎる!
見た目は少年、でも中身は歴戦の新撰組――。
山崎と原田という、バディ物として鉄板の二人が「父子」という擬似関係を軸に、大陸を旅するこの設定だけでまず楽しい。
謎の薬で少女化→若返り→武器は“針”と“槍”。
これだけでワクワクの素が詰まっているのに、物語がただのギャグやお祭り騒ぎで終わらないのが、この作者さんの真骨頂だと思います。
新撰組という題材は好きだからこそ荒く扱えない。
だからこそ、歴史ファンも物語ファンも安心して楽しめる“丁寧で熱い作品”に仕上がっている。
関係性の描写がとてもよく、時代も世界も越えて、確かに「親子」になっていく二人が愛おしいです。
更新テンポもよく、読みやすく、そして何より楽しい。バディ・親子もの・冒険活劇が好きな方には、ぜひおすすめしたい一作です!
完結まで読了後のレビューとなります。
お恥ずかしながら、弊方は「歴史小説は全くの初心者」でありながら、
読み進めるたびに当ジャンルの面白さの沼にハマる、
同時に歴史的背景や未知を調べるほどに物語に没入する日々を送りました。
主な登場人物は新選組の原田左之助・山崎烝。
史実の晩年飛び越え、もし生きていたら……?
という世界線で冒険譚として物語は展開されます。
物語のフィクション性において本作一番のミソは、
”禁断の薬”によって、若返り&女体化してしまう山崎。
山崎が直面する、現在や過去をめぐるストーリーには
ユーモアありシリアスあり……。
「でも、女児なんだよね!?」と考えるとクスッとしたりとワクワク満載。
さらに、山崎を一番近くで支える原田との掛け合いは、
毎回ハラハラしつつ、精神的には安心して見ていられるような
確かな絆があり”熱いバディ活劇”と言い換えてもいいかもしれないです!!
我々読者が小説から追体験できるのは、
先生の確かな知識量に裏付けされた異国文化の巧みな描写。
そこに生きる人々の日常、人間模様と時代背景。
そして一番簡単に伝えたいのはクサく聞こえるかもしれませんが
「まさに自分が大陸を股に掛けて冒険しているような体験」でした。
ぜひ、ご一読くださいませ!٩( ''ω'' )و
史実に基づき、歴史上の偉人たちを描く歴史小説は面白いのですが、本作はそれだけにとどまりません。
身体の大きさや性別を欺く禁断の薬や若返りの鍼の存在を駆使し、自ら悪の懐に飛び込んでいく。そこから生み出されるダイナミックでスリリングな展開。時代背景の情景美や旅情豊かな筆致も相まって、事件解決へと導く痛快さが魅力的です。
歴史や新撰組が好きな読者にはかなり刺さるのではないでしょうか。
歴史という共通の素地を甘くも辛くも味付けし、オリジナリティーによる物語の深化が歴史小説の枠を超えていく醍醐味だと強く感じます。
ぜひ、この史実と独創とが絶妙にマッチした作風をご賞味ください。
歴史、あるいは偉人を扱った作品は二種類に分けられると思います。
一つはその作品だけで満足するもの。もう一つは、その作品を通して歴史を知りたくなるもの。
本作は圧倒的に後者です。
読み進めるうちに新選組のことがもっと知りたくなります。
幕末から明治へ――時代のうねりや文化、風俗までを鮮やかに描き出す筆致は見事で、まるで史料が生きているようでした。
主人公・山崎進が監察としての使命を果たすため、姿を変える薬を使い、その副作用で幼い少女へと変わっていく。
そんな山崎をかくまうため、実は生き延びていた原田左之助が「父親」として各地を放浪し、商いを営む——。
といったように、歴史の重厚さがありながらもライトノベルの軽やかさが見事に調和しています。
新選組好きも、歴史好きも、そうでない方も。
どうか幕末の男たちが織りなす、熱くて切ないドラマを見届けてください。
新選組の原田と山崎が主人公のお話です。
山崎は新選組時代に使っていた姿を変える薬の影響で、女児の体に変化してしまいます。
原田と山崎は元新選組であることを隠しながら、親子を装って商売を始めます。山崎が薬のせいで年を取らない、逆に若返ったりするのを隠すために、浅草、上海、サイゴン、漢口、天津と商売の場所を変えていきます。
私は新選組にあまり詳しくないのですが、原田と山崎の関係性は心温まるものがあり、しんみり浸るように読ませていただきました。
個人的には第14話のダンスの回がお気に入りでございます。
最終話もほっこりする感じの終わり方で、幸せな気持ちで読み切らせていただきました(*^^*)
皆様もぜひお読みください!
新選組を知らない方も勉強になって楽しめる!
新選組を好きな方はもっと楽しめる!
そして激動の幕末を駆けた漢達に惚れる‥!
そんな作品となっております。
新選組十番隊長・原田左之助。そしてひょんなことから身体が小さくなってしまい、少女となった新選組監察・山崎烝。
この二人が出会う時、誰も知らない新選組の新たな歴史が動き出す!?
謎の秘薬を巡る戦いや山崎烝の身に起きる不可解な現象のミステリー。
そして土方歳三や永倉新八などのお馴染みの隊士達の名前も登場し、興奮すること間違いなし。
特に最終回は必見です!是非お楽しみいただければと思います(☆▽☆)
新選組で監察をしていた山崎烝は、その役目の為に、性別が変わり、若返り、次第に赤子になって消えてしまう薬に手を出してしまう。
時代が代わり、新選組が瓦解したあと、子どもの姿にまでなってしまった山崎は、名前を変えて隠れ住んでいた原田左之助を訪ねる。
元の姿からどんどん若返っていくかつての仲間、山崎を連れて、原田は大陸に渡り商いを起こしていく。
若返っていくばかりの山崎は、身体は小さくても中身は有能な監察のまま。子どもの身体と優秀な頭脳を活かし、原田と共に親子に扮して大陸の土地を渡り歩いていく。
山崎の有能さで道が拓けていく様は痛快で、原田と山崎のコンビも見ていて楽しい。
けれど、どんどん若返っていく山崎は、それ故の苦悩を抱え続けていて……
歴史背景をしっかり知らなくても、楽しめる物語。次から次へと読む手が止まらず、気づけば一気に全話読み終えていました。
ただ、楽しいだけの旅じゃない。
見せかけの親子の大陸での冒険譚を、皆様もぜひ。
オススメです。