第十一回を読ませていただいた時点で書いています。
ていねいに書かれた初心者向けの記事はたのしく、やる気を出させてくれると思っています。
たとえ読者が初心者ではなくても、「かつてこういうこと、悩みだったなあ」と思ったりして、気持ちが新しくなりますよね。
私自身は、もしかしたら初心者というにはふさわしくないかもしれません。カクヨムでもだいぶ長い話を完結まで書いたりしました。(103話は、長いと言っていいと思っています)
でも学ばせていただくことがたくさんありました。
とくに第十一回では、AIに自分の作品を読んでもらう、批評してもらうという視点と、具体的なツール(無料で使えるものです!)を紹介していただきました。
他の人に読んでもらって傷つくのが怖い、という初心者の方もいるかもしれません。初心者から脱したときにも、気分が生の感想に耐えられそうもないときがあるかもしれません。
そういうAIの使い道も、あるんだなあと思いました。
私も自作品をとりあえず片っ端からAIに読んでもらおうと思います。
そしてこの先も、更新を楽しみにしております!
「【初心者向け】短編小説の書き方を初めから丁寧に説明します」は、ネット小説に挑戦したい――しかし何から手を付ければよいのかわからない――そんな書き手の背中を確実に押してくれる実用ガイドである。序盤では〈まず3,000文字を書けるようになろう〉という現実的な到達点を示し、長編までの道筋を数字で可視化することで、読者の不安を即座に安心へ変換してみせる点が絶妙だ。
第一回の文法講座で示される「段落冒頭は全角一字下げ」「会話文末は句点を打たない」といった基本ルールは、見落としがちな初級者の躓きを徹底的に潰しており、まさに“文章の土台工事”。続く三幕構成の分解→イベント化という手順は、物語設計を“数式化”して見せる試みであり、感覚頼りになりがちなプロット作成に一本芯を通す。
特筆すべきは、単なるノウハウ羅列に終わらず、各話で必ず「なぜその工程が必要なのか」を噛み砕いて説明していることだ。「情景描写と感情表現は読者を物語世界に没入させる装置」「主人公を不幸な地点に置くと物語が書きやすい理由」――こうしたメタ的視点が随所に挿入されるおかげで、読み手は技術と同時に“考え方”を吸収できる。結果、指南書でありがちな受動的暗記ではなく、能動的な文章思考が身に付く構造になっている。
さらに最終話で提示されるライトノベル新人賞の評価シートは圧巻。作者自身の作品をセルフ採点するデモンストレーションにより、「評価基準を鏡にして作品を客観視する」作業の重要性が強烈に刻まれる。型を教えるだけでなく、反省法まで示す――まさに至れり尽くせりの“伴走者”だと言えよう。
唯一の注文として、話が進むごとに文字量が膨らむため、要点サマリーを各章末に配置すれば、復習と検索性がさらに高まるはずだ。しかしこの点を差し引いても、本連載は“読むとすぐに書きたくなる”稀有な実践書である。完走後には、きっとあなたの指がキーボードを求めて疼き出すだろう。
ストーリーができて情熱をキーボードにぶつけたい人、先にちょっとだけこれを読んでおいた方がいいです!
ネット小説独自のルールがここに分析されてあり、分かりやすく書かれてあります。
私は最初に何のルールも知らずにいきなり書いていきなりアップしました。それを添削がてら相方に強請って読んでもらった際、ある時こう言われたのです。
『書いている内容は良いけど、文字の海だ』と‥‥読みにくいと‥‥
書いている本人は全然気が付かなくて、『そんなもんなんじゃない?』『こんなもんでしょ?』と思ってしまっているんです。自分で作ったものはたとえ『文字の海』でも『これは良い!』となってしまうんですね。
けど、よく読まれている方のものと何かが違う‥‥何が違う?というのはなかなか自分では気がつけないものです。
目からウロコでした。ありがとうございました。