概要
叔父の右目が狐狸(こり)に変わったとき、姪の子宮で仔が啼いた
霊感体質の女子高生・小野瀬藍は、叔父の隆之と共に恐山を訪れる。しかし、山の不気味な気配は彼女の血に潜む「穢れ」を呼び覚ます。鳥居の影が九尾を翻し、隆之の右目が狐狸のように変容するなか、宿坊の老婆は「藍が狐の産女(うぶめ)である」と告げる。夜更け、藍の体は異形へと侵され、子宮で「千年仔」が胎動し始める。僧・円覚の祈りも虚しく、寺院そのものが九尾の狐と化す中、隆之は自衛隊時代の秘密と藍の血脈の真相に直面する。やがて藍は人間性を失い、恐山は現世と異界の狭間で産みの苦しみに震える──狐の子が人の子を喰らい、新たな神が降臨する瞬間まで。
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