概要
あたしの、春。わたしの、春。
かわいい服を着ないといけないあたしには、かわいい服がたくさんな春は、ろくでもないもの。
それが、変わったのは。
かわいい人に、出会えたから。
第二回さいかわ卯月賞、審査員参考作品です。
copyright©豆ははこ-2025
それが、変わったのは。
かわいい人に、出会えたから。
第二回さいかわ卯月賞、審査員参考作品です。
copyright©豆ははこ-2025
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!母星重力圏からの脱出
人が必死に親を否定し離れようとする姿は難しく少し悲しく感じます。
おそらく私もその1人なのですが、親は重力みたいなものでいくら離れたい存在でもそこからしか出発できないんですよね。
結局はロケットを打ち上げるみたいに、重力の大きさを計り、それに対してどれくらいの力で抗えば脱出できるかを研究するしかありません。心の中にNASAを作って莫大な予算と時間をかけて嫌いな人の研究をするしかないんです。他の好きなもの、好きなこと、好きな人に費やすべき人生を彼等の研究に浪費してしまいます。でもひょっとするとそれも親子の愛情の1つの形なのかと最近感じてます。
この物語はそういう形の愛情がしっかりと書かれ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ちくちくする春が、やさしくなる日。
春が「嫌いだった」主人公が、自分自身と静かに向き合い、やさしいまなざしに救われていく。その過程がとても丁寧に描かれていて、読んでいるうちに自然と胸にじんわりとあたたかさが広がりました。語り口は飾り気がなく素直なのに、感情の揺れや陰影がしっかりと伝わってきて、思春期特有の痛みと、芽生えはじめた恋のあたたかさが、絶妙なバランスで心に残ります。かつて「ちくちく」と感じていた春服さえも、やがて優しい記憶に変わっていくようで——その変化に、そっと寄り添いたくなる作品です。
読後は、静かな優しさとくすりと笑える愛しさに包まれて、春という季節をもう一度、大切に見つめたくなりました。