珍湯探訪記（１話完結）　マニアックな秘湯を探し求めて

読み合い企画から参りました。僭越ながらレビューさせていただきます。

本作は、作者様が自ら来訪した日本各地の温泉のレポになります。第一話では廃校舎を再利用した温泉施設を紹介しているのですが、ただの設備案内には留まりません。このような楽しみ方があるとか、このような所に趣を感じるだとか、無邪気な筆致ながら読者を引き込ませる見識深さも相まっており、本当に心の底から温泉を愛されているのだなとありありと伝わりました。

一話ごとタイトルに都道府県が記載されているのも親切です。今後旅行する時にでも参考にしたいと思います。皆様もぜひ。

貴方は知っていますか。
廃校になった校舎を宿泊施設に改造し、25メートルプールでつかれる温泉があることを！
給食の雰囲気のある食事や、子供の声での校内放送を用いた連絡。
面白れぇ〜！！

貴方は知っていますか。
食事処でご飯を食べると、入ることのできる秘密の温泉があることを！
HUNTER○HUNTERの焼肉定食を思い出します。
ロマンとワクワク、たまんねぇ〜！

私の口から語ってしまってはもったいないのでここらで止めておきます。
読みやすい語り口と程良い文量で綴られる津々浦々、様々な隠れ温泉施設。
創作か、実在か悩むような施設が多くてついつい検索してしまいます。
検索して現地の写真を見なが…続きを読む

旅の途中、ふと目に入った「運」の暖簾に惹かれて立ち寄った店に、まさかの炭酸泉。
山奥のひなびた食堂で出会った油臭ぷんぷんの源泉。
廃校をリノベーションした校舎で、こたつに入りながらぬる湯にとろける冬の夜。
冷たく澄んだ野湯に凍えながら、知らない人と並んで入る夏の日。
そして、土砂災害からの復活を目指して懸命に手を動かす人々と、目の前で湧き上がる『奇跡の湯』。

どこか懐かしくて、どこか特別。
五感に残る、記憶に焼きつく、一期一会の温泉たち。
このエッセイには、湯と人と運命が交差した、とびきりの旅の記憶が詰まっている。

温泉に浸かるたび、心がほどけていく。
忘れられない湯は、人生の風景になる…続きを読む

温泉マニアさんの紹介する、秘湯ガイドブックです。
なにしろマニアさんですから、温泉にかける情熱が違います。
行間から、お湯じゃなくて温泉愛がほとばしります。

登場するのは、聞いたことも見たこともない路傍の温泉（湯船あり）や
食事をすると入れる温泉など、珍しい温泉ばかりです。

わたしも温泉大好きなので、一度は訪れてみたい温泉ばかりでした。

新しい趣味を開拓してみませんか。
豊富な温泉経験に裏打ちされたであろう淀みないスムーズな文章、そしてその魅力を伝えたいという思いが詰まってます。
これから先、どんどん追加されていくであろう温泉情報を得る為に、是非とも栞を挟んでチェックしていって下さい。