訪ねて来た、元カレ

『訪ねて来た、元カレ』は、短編ながらも強烈な印象を残すホラー作品です📖。

七倉イルカ先生は、日常の何気ない一場面を一転して不気味で不安な空気に変える巧みな筆致を持っています😱。

物語は「美紀」の現在の生活に突然現れる「洋介」という不気味な訪問者を中心に展開されますが、その正体や背景が明かされるまでのプロセスが、緊張感と興奮を持続させます💔。

さらに心理描写が非常にリアルで、読者は「美紀」の恐怖や不安を体感しながら物語に引き込まれることでしょう👻✨。

　物語がどんどん転がって行き、「構図」としての意味が変化していくのが魅力です。

　主人公の美紀は現在の恋人の健二と一緒に過ごす。
　そこに現れたのが「元カレ」だとわかる。しかし、その元カレは絶対に自分のもとへはやってこないはずの人間だった。

　つまり、「そういうことなんだな」と、ホラーやサスペンスを読みなれている読者なら、元カレがどんな状態なのかは読めるかもしれません。

　だが、そこで話は終わりません。

　元カレはどうして「元カレ」となったか。
　そしてこのシチュエーション。他にもまだまだ「何か」が眠っているかも。

　次々と「何か」が白日のもとに晒されて行き、構図がめまぐるしく変動…続きを読む