鮮やかに覆る運命の盤上

 舞踏会の華やかな雰囲気の中で、静かに息を潜めていた少女が、ある一言によって物語の渦へと巻き込まれる。思わず二度見したくなるほど強引な求婚に、毅然とした態度で応じるセリーヌの聡明さが際立っていました。

 人生が決まっているかのように思えた中で、突如として現れた異国の王子。自信満々で大胆な彼に振り回されながらも、セリーヌは簡単に流されることなく、芯の強さを貫こうとします。しかし、心の奥に芽生えるわずかな揺らぎ。実は彼女自身が一番戸惑っているのかもしれません。

 決められた道を歩むのではなく、自らの意思で未来を選び取る——そんな予感を抱かせる結末に、彼女の選択がどのような彩りをもたらすのか、心を引き寄せられました。