青春は罪を弔う。人が飛ぶ。

4話までの感想です

　どこまでも続く閉塞感と、自分自身への嫌悪。物語の中で繰り返される焦燥と葛藤は、まるで読者の心にも波紋を広げるようでした。

　特に、何かを変えたいと願いながらも、足を踏み出せないもどかしさが痛いほど伝わってきます。自分の未熟さに苛立ち、過去と向き合うことでしか前へ進めないという現実は、あまりに残酷で、それでも目を背けられない。

　登場人物たちの言葉が心に刺さるのも、彼らがただの「他者」ではなく、主人公の鏡のような存在だからでしょう。自分の弱さを突きつけられるような読後感に、考えさせられるものがあります。

劣等感、ひいては自分自身と向き合う怖さというものを、真に迫って訴えてくる作品です。

主人公の等身大の人間臭さが憎めなく、過去や劣等感、後悔、自分の本当の気持ちに向き合うのが怖くて、苦しくても次第に前を向いて立ち上がる姿に勇気をもらえます。

これはきっと、“失った自信を取り戻す”ということを象徴的に描いた作品なんだろうなと感じました。