薔薇色ビュッフェ
シーラ
第1話
薔薇色のビュッフェ。
私は最難関を突破する糸口が掴めていない。もう限界だ。
「くっ………こうなる事は予測できていたのに。」
目の前に立ち塞がるのは、どれも美味しそうなビッフェコーナー。全ての料理やスイーツを食べるには、適度に取っていくのが基本中の基本。それなのに、カレーが美味し過ぎて山盛りおかわりをしてしまった。
現状、腹九分目となっているが。スイーツも食べたい。ドリンクも様々な種類があるのに、まだ水しか飲んでいない。十分に楽しめていない!
『うひょ〜!このカレーうまいっ!昨日の晩から何も食べていないから……おかわり多めにしよう!』
20分前の自分よ、お前の選択によって今苦しんでいるぞ。
あと一品しか余裕がなさそうだ。固形物は無理だから、ゼリーやジュースを……そう思っていたら。タイミング良く、給仕のスタッフがお一人様一つとアピールしながらスイーツを持ってきた。これは、食べるしか無いだろ!
持ってきたのは、真っ赤な薔薇の形をしたケーキ。普段見慣れない食べ物を前に、お洒落過ぎて目眩がしそうだ。これは美味しいのだろうか?
フォークでツンと突いてみると、プルルンと揺れた。プリンみたいなものか?
ツンツンツン
プルプルプルルルルルルンッ
反応が面白くて、つい突き過ぎてしまう。これがハズレなら、ビュッフェ攻略は失敗と言って良いだろう。意を決してフォークで縦に割ると、中から赤いソースが溢れた。突き刺して食べてみる
………う、うまいっ!!!
口の中でとろけて、優しい甘さと香りが広がる。これは薔薇の香りなのだろう。しつこく無い良い香りってやつだ。初めての味だが、好きになった。
心も腹も満たされてた。余は満足なりってやつ。
「ご馳走様でした。」
意気揚々に店を出る。今日は勝ちだった。
薔薇色ビュッフェ シーラ @theira
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